なまもの ジャーナル

Mac, Cycle Sports and Music

Verdad合宿二日目(130km)

 本日の予定コースは、昨年の「ツール・ド・信州」第二ステージをトレースした後乗鞍スカイライン経由で丹生川に降りる。万一に備え車に分乗し丹生川村役場からスタート。平湯峠・安房峠を越えて本当なら「上高地乗鞍林道」を経由するところだが通行止めのため断念。一度、前川渡大橋まで降り、そこから乗鞍岳を目指しヒルクライム。山頂で休んだ後乗鞍スカイラインで平湯峠まで降りR158でスタート地点に戻る。無論、こんな無謀な計画につき合える筈のない未登録組は、平湯峠から直接乗鞍岳を往復するコース。


 朝6時に起床し慌ただしく着替えをすませて車で出発。多少スケジュールよりも遅れ気味だがこのメンバーでは奇跡に近い、オンタイムと言っても良いほど。高速を使い高鷲インターから清見まで移動。高山手前のコンビニで朝食を買い出し。高山市内の渋滞も思ったほどではなくスムーズに出発地丹生川村役場に到着。今日から参加の毛利もここで合流。


 各々防寒具を確認し予定通り9時スタート。すぐに登録組は見えなくなるが、なぜか未登録の毛利もいなくなる。脚力的には問題ないのでBRと一緒に討ち死にしてくだされ。未登録組には昨夜から参加のYり*1も一緒なので完全にLSDペース。昨日の疲れもあるので丁度良い感じ。


 スタートして15kmで最初の休憩。Yり*1がGSのトイレに走る。吐きそうだが、(さっき摂った朝食が)もったいなくて思い留まったそうだ。そこまで追い込まんでも・・・。登録組が乗鞍に現れるのは、早くても15時。アベ5km/hで走ったとて十分。


 少し休憩したらだいぶ落ち着いてきたとの事なので、再出発。Yり*1の息づかいが聞こえる範囲でペースコントロールしながら進む。先ほどの休息が効いたのか、もう一枚ロー側に27Tがあることに気づいた為か当初よりペースが上がっているにもかかわらず、平然と自転車を漕ぐYり*1。『体が慣れてきたぁ』ちと待て。私が辛くなってきたんだけど・・・。


 平湯峠へ向かう旧道にはいると、今まで付きあってくれた長屋がスパート開始。あっという間に見えなくなった。勾配はいきなりきつくなりYり*1に蛇行を伝授。『これ(蛇行)楽だわ』って、ちと待て。こちとら25Tしか付けとらんのに27Tで蛇行された日には、ケイデンスが・・・。24rpm?く、くるしい。


 なんとかアベ10km/hで平湯峠到着。峠のドライブインで小休止。駐車場には自転車乗りと思しき車が沢山止まっている。スカイラインが一般車通行止めになったおかげで大勢のサイクリストが詰めかけているようだ。12時に平湯峠を出発する予定でいたが、少し早めにスタート。すぐに追いつくであろう長屋・早川・西村を置き去りにする。


 時折、シャトルバスやタクシーが通行するが、一般車が通れないと言う事が、これ程までの静寂を生み出すとは考えもしなかった。10m程も離れたYり*1の息づかいもハッキリと聞こえる。と、明らかに高ケイデンスのチェーン音が聞こえてきた。振り返る間もなく長屋がとんでも無い勢いで追い越していった。MS97で最近揉まれている成果か?


 60分に一度休憩を入れ、なんとか乗鞍を登り切った。とりあえず先着しているはずのメンバーを捜すと、何故か登録組と一緒に行ったはずの毛利が出迎えてくれた。3時間も待たせてしまった計算になる。申し訳ない。とりあえず山荘で汁粉を食べ、冷え切った体も回復。ついでにうどんも食す。食べながらも下山の準備。ゴミ袋や新聞紙を調達し、ダウンヒルの寒さに備える。他のサイクリストたちがデイパックを背負って登っていた意味がやっとわかった。


 15時。準備を終えふと窓の外を見ると。居た。紫芝と森島だ。あの(だらだら)メンバーと一緒でよく予定通りの時間に着いたものだ。出発を遅らせメンバー全員の登坂を待とうとしたが、浦谷がスポーク2本を折り自走不能。バスかタクシーで朴の木平まで降りるので迎えに来て欲しいとの事。緊急時に慌てるとろくな事はない、慌てず騒がずダウンヒル。下界から持ち込んだ新聞紙のおかげで寒さはなかった。


 途中何度か立ち止まり、景色を楽しんだり記念撮影したり。平湯旧道に別れを告げると、車が数珠繋ぎの渋滞。これでは浦谷を迎えに来ることは不可能。19時スタート予定のバーベキューに間に合わなくなる。急ぎ車に戻り渋滞先頭付近まで引き返し、紫芝に代輪を託すことにする。車のデポ地丹生川村役場に未登録組は無事到着。先にバーベキューに向かって貰うことにし、私ひとり車で平湯を目指す。渋滞の原因場所(片側交互通行)まで戻ると丁度紫芝が降りてきた。


 背中に予備チューブで代輪を括り付けて「登れ!」『へい!がってん...』十まで説明しなくても解ってくれる人って大好き。一緒に降りてきたはずの登録組がかなり遅れてやってきた。加藤がブレーキキャリパーを脱落させただと?此処で回収車に乗せようかとも思ったが、急な下りもすでに無いし、バーベキューに遅刻する人数を最小限にしたかったので先を急がせる。


 紫芝の6.5km個人T.T.大激走(代輪付き)のおかげで浦谷を無事回収。3人は風呂をあきらめバーベキュー会場へと急ぐ。夜道で地図読みする紫芝。慎重かつ大胆に車を走らせる大矢。後部座席でうなだれる浦谷。そんなに凹まんでも...。幾度か助手席から『ヒー』と声が聞こえた気がするが、無事19時30分バーベキュー会場到着。「奇跡だ。しかし奇跡は二度は起こらない」


 大方の予想通り、バーベキュー会場には登録組(BR組)の姿はなかった。

*1:女性:なまもの常連